
1/18(土)にkhb東日本放送ぐりりホールで開催された「みやぎゼロカーボン大作戦」。今回は、その潜入レポートをお届けします!
~「みやぎゼロカーボン学生アンバサダー」とは?~
宮城県知事からの委嘱を受けて、「みやぎゼロカーボンチャレンジ2050県民会議」と連携し、ゼロカーボンに向けた活動に取り組む学生メンバーです!今年度は16名で活動しています!
みやぎゼロカーボン大作戦とは?
体験型のワークショップや、みやぎゼロカーボンアワードの表彰式、キャラクターショーなど、子供から大人まで楽しくゼロカーボンについて学ぶことができる、県民会議主催のイベントです!今年は1,400名以上の方が来場し、大盛況に終わりました!
早速、学生アンバサダー周知・宣伝チーム(取材班)のメンバーが体験したブースをご紹介します!
環境に優しく災害時にも役立つ車


宮城三菱自動車販売さんのブースでは、アウトランダーPHEVを利用した電気ポット、電子レンジ、ファンヒーターの給電デモが行われていました。一般的な家電(1,500 Wまで)に給電することができ、スマートフォンの充電は、なんと1度に200台まで可能だそうです!車には発電機が搭載されているため、ガソリンが満タンであれば一般家庭(4人家族)の約12日分の電力を供給することもでき、災害時やアウトドアでの活用が期待されています!
電気を使用するため、一般的なガソリン車と比べて走行時の二酸化炭素排出量が少ないことに加え、ガソリンでも走行と発電ができるため、災害時でも問題なく使用できるという点が優れているなと感じました。
身近にあるサステナブルなインフラへ

LUUPさんのブースでは、実際に電動キックボードと電動自転車の試乗体験をすることができました!最近、仙台市中心部でよく見かけるようになったLUUPですが、実際に乗ったことがある方は少ないのではないでしょうか?
電動キックボードは、車に比べて、人を1km移動させるのに必要なエネルギー消費量が約40分の1になるのだそう[1] !
実際に体験してみると、見た目以上に安定感があり、スムーズに進むので気持ちがよかったです。操作方法も分かりやすかったので、これから沢山利用してみたいと思います!皆さんも、さほど遠くない場所には、電動キックボードで向かってみてはいかがでしょうか?
世界で1体しかいない!?だいだらポジークイズ

環境省東北地方環境事務所のブースでは、回答すると「ネイチャーポジティブ※」イメージキャラクターである「だいだらポジー」の缶バッチがもらえるクイズが出題されていました!クイズに回答し、その答えを教えてもらう間に、生物多様性が失われつつある現状や、生態系の保全に向けて今どのような目標が立てられ、取り組まれているかについて自然と学ぶことができるブースになっていました!
※ネイチャーポジティブとは?
日本語訳で「自然再興」といい、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させる」ことを指します。[2]
100年前は1年間に1種類の生物が絶滅していたのが、現在では1年間で4万種の生物が絶滅しているというクイズの内容に衝撃を受けました!以前は、一部の環境や生物に関心の高い方々の取組により環境が保たれていましたが、今となっては、関心のない方も巻き込みながら一緒に環境保全に取り組んでいかなければならないというお話が印象的でした。なお、ブースには「だいだらポジー」ご本人も登場し、会場を盛り上げてくれました!ちなみに、世界で1体だけで、今回のイベントが東北初上陸だったそうです!
置き配バッグ「OKIPPA」でゼロカーボンに貢献!


日本郵便さんのブースでは、置き配バッグ「OKIPPA」が紹介されていました。再配達削減のために、OKIPPAを限定100個無料で配布していたそうですが、1時間ほどで配り終えてしまうほど大盛況!中には説明書が入っていて、初めてOKIPPAを取り扱う配達員の方も簡単に使えるようになっていました。
OKIPPAは宅配ボックスがないお家でも、ドアノブにかけるだけで安心して置き配を頼めるようになる便利グッズです!再配達の削減に即効性があって、とても良い製品だなと感じました。当初、バッグということで防犯性が低いのではと不安に感じたのですが、ロックが付いておりセキュリティもしっかりしていて、安心して使えそうです。なかなか家にいることが少ない、平日忙しい大学生にぜひ知ってほしい取組ですね!
持続可能な物流を目指して!


ヤマト運輸さんのブースでは、運送業者がどのように環境問題に取り組んでいるのかをクイズや乗車体験から知ることができました!
実際にセールスドライバーの制服に着替えて、EVトラックに乗車できる体験は子供たちに大人気でした!
ヤマト運輸さんのゼロカーボンに向けた取組として、配達に使うトラックをEVトラックにするだけでなく、社員の皆さんが着用している制服にもサステナブルな素材が使われていることを知り、とても驚きました!
ステージでは、だいだらポジーやむすび丸といったキャラクターたちとの撮影会や、みやぎゼロカーボンアワードの表彰式が行われました!私たち学生アンバサダーは、みやぎゼロカーボンアワードで最優秀賞を受賞された、株式会社東北バイオフードリサイクルさんにお話を伺いました。


Q.学生アンバサダー久田:みやぎゼロカーボンアワード最優秀賞を獲得した感想をお聞かせください。
A.私たちの取り組みをみやぎゼロカーボンアワード最優秀賞として表彰していただき、大変嬉しく思っています。これをきっかけに私たちの取り組みがもっと多くの人に知れ渡ればさらに嬉しく思います。
Q.学生アンバサダー五十嵐:具体的にどのような活動をされているのですか?
A.みなさんも食品ロスという言葉はご存じだと思います。食品ロスといえば“食べられるものを捨ててしまう”というイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか。私たちは、もう食べることのできない食品(廃棄物として処理しなくてはいけないようなもの)を、メタン発酵の技術を使って燃料としてリサイクルしています。
従来は燃やして処分するだけだったのですが、私たちのメタン発酵の技術を使ってリサイクルをする取組により、食品ロスを削減できるということを広く知っていただきたいと思っています!
Q.学生アンバサダー森田:最後に、今後の取組の展望などについて教えてください!
A.私たちはJFEスチール、JR東日本、東京ガスなどの大手企業が出資してできた会社で、既に全国にグループ企業が同様の(メタン発酵を行う)工場を運用しています。今後もさらにこの取組を広げてゆき、リサイクル率の向上や食品ロスの削減、ゼロカーボンに貢献して行きたいです。
食品ロスを削減する方法として、食べられない状態になったものを、発電するための資源としてリサイクルする技術があることにとても驚きました。私も今までこのような技術があることを知らなかったため、今回のみやぎゼロカーボンアワード最優秀賞の受賞を通して、もっと多くの方に取り組みを知ってほしいと感じました。

イベント・取材を終えて

- 久田:学生アンバサダーもイベントの広報に取り組んでいたので、たくさんの来場者で賑わう会場をみて嬉しかったです!来場された方が、ゼロカーボンについてより身近に感じられるようなイベントで、自分にとっても大変学びが多い一日でした!
- 五十嵐:各ブースに取材をさせていただくことで、ゼロカーボンへの取組が身近なところにもあることを知ることができました。来場者の方々にもお話をお聞きし、環境問題を解決する必要性を訴えるだけではなく、「なんだか面白そう」という興味を持ってもらえるものを用意するなど、より幅広い方々に伝えるための方法を工夫する必要があると感じました。
- 森田:休日に家族で参加できるイベントということで、環境問題などに関心がある人以外にも多くの方が参加してくれたように感じました。このようなイベントを通して、元々関心のなかった方にも環境問題への意識を持ってもらい、企業のゼロカーボンに向けた取組を知ってもらうことの重要性を再確認することができました。
参考
[1] LUUP,持続可能な社会の構築に向けて,https://luup.sc/why/sustainability/
[2] 環境省,ネイチャーポジティブ | ecojin’sEYE, https://www.env.go.jp/guide/info/ecojin/eye/20240214.html