学生アンバサダーがみやぎゼロカーボンアワード最優秀賞受賞企業「日東電工株式会社」をインタビュー!

みやぎゼロカーボン学生アンバサダー_みやぎゼロカーボンアワード最優秀賞受賞企業取材記事

~「みやぎゼロカーボン学生アンバサダー」とは?~
宮城県知事からの委嘱を受けて、「みやぎゼロカーボンチャレンジ2050県民会議」と連携し、ゼロカーボンに向けた活動に取り組む学生メンバーです!今年度は7名で活動しています!

~「みやぎゼロカーボンアワード」とは?~
宮城県が掲げる「2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロ」の目標の実現に向けて、顕著な功績のあった個人又は団体を表彰する制度です。

1月24日(土)イオンモール新利府南館にて開催された「令和7年度 みやぎゼロカーボン大作戦」。その中で、「令和7年度みやぎゼロカーボンアワード」表彰式が行われました。私たち学生アンバサダーは、みやぎゼロカーボンアワードで最優秀賞を受賞された、日東電工株式会社 東北事業所さんにお話を伺いました。

みやぎゼロカーボン学生アンバサダー_みやぎゼロカーボンアワード最優秀賞受賞企業取材記事

取材にご協力頂いた方
日東電工株式会社東北事業所 事業所長 池田さん、生産技術部長 鳥田さん

取材者
学生アンバサダー 島田、小林


Q. 学生アンバサダー島田:みやぎゼロカーボンアワード最優秀賞を受賞されたご感想をお聞かせください。

A.大変うれしく思っております。取り組みはまだ始まったばかりですので、これから実績をしっかり積み上げていきたいと考えています。

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Q. 学生アンバサダー島田:日東電工株式会社 東北事業所ではどのような事業をされているのでしょうか?

A.東北事業所はメディカル事業として医療・医薬に関わる仕事をしています。当社が製造したものは、直接患者様に届けるというより、お客様(企業)に納めた後、そこから患者様や病院へ届けられる形になります。

Q. 学生アンバサダー島田:みやぎゼロカーボンアワード最優秀賞を受賞されたということで、具体的にどのようなゼロカーボンな取り組みをされているのでしょうか?

A.「CO2排出を実質ゼロにする工場」を目指して新工場を設計し、再生可能エネルギーを最大限活用しています。土日や休日などで電気が余るときは、その余剰電力で水素をつくって貯め、活用する仕組みも取り入れています。

Q. 学生アンバサダー島田:メディカル事業というと環境とは少し距離がある印象もありますが、温室効果ガス排出削減に取り組まれるようになった背景や問題意識があれば教えてください。

A.日東電工として、ESG(環境・社会・ガバナンス)を経営の中心に置くという流れがあり、環境意識は非常に高まっています。東北事業所は医療・医薬に関わる製品を扱っていますが、「環境にやさしい」「患者様にやさしい」という方向性が重なる中で、新工場の建設に合わせてゼロエミッション化を進めてきました。

Q. 学生アンバサダー島田:太陽光発電の導入はよく耳にしますが、水素に着目された理由を教えてください。

A.工場では、ものづくりのために高温の熱を使います。電気の部分は再生可能エネルギーでまかなえる一方、高温の熱は電気だけでまかなうことが難しく、化石燃料に頼らざるを得ない部分が残ります。水素は燃やしても水になるためCO2を出しません。カーボンニュートラルを達成するには、こうした熱の部分で水素利用にも取り組む必要があると考えています。水素が本格的に浸透するのは2030年以降とも言われますが、早めに取り組み、ノウハウを蓄積していこうという考えです。

Q. 学生アンバサダー島田:実現にあたり大変だった点を教えてください。

A.大きな投資が必要だったことに加え、安全面での検討が大きかったです。水素は取り扱いに注意が必要なので、安全な設備にすることを徹底しました。法的な対応や基準が整備途上の部分もある中で、設計基準を満たすことは大変でした。液化水素を気化して水素ガスとして扱うため、高圧ガスの資格が必要になり、社内で計画的に対応しました。

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Q. 学生アンバサダー島田:県内の他事業者や他工場が同様の取り組みを行う場合、難しい点はどこにあると思われますか。

A.やはり最大の課題はコストだと考えています。水素の価格が十分に下がらない限り、経済性の確保は難しい状況です。国内の供給体制もまだ整備途上であり、海外からの本格的な供給が始まるのは2030年頃になるという見方もあります。現在は、そこに向けた準備を進めている段階です。

Q. 学生アンバサダー島田:最後に、今後の展望を教えてください!

A.現時点では新しい工場からですが、今後は事業所全体へ段階的に水素の利用を広げ、東北事業所全体での脱炭素化に向けて技術の蓄積を進めていきます。


工場において、貯蔵の難しい余剰の電気(エネルギー)を水素という「物質」の形で貯蔵し、必要な時に活用するという取り組みは、再生可能エネルギーを無駄なく使うと同時に、工場で不可欠となる高温の熱需要の脱炭素化にも役立つ点で、非常に合理的な仕組みだと感じました。一方で、水素の利活用には現時点でコスト面の課題があることに加え、安全面で配慮すべき特性もあるため、運用・保安などの管理体制の構築にも相応の負担が伴うとされています。その中で、このような取り組みを具体化するには多くのリソース投入が必要であると考えられ、日東電工さんのESGに対する強い意志がうかがえました。また、政府ではGX(グリーントランスフォーメーション)の枠組みの中で、2026年度から排出量取引制度の本格稼働が予定されています(1)。環境への取り組みが環境面にとどまらず経済的価値とも結びつく流れが進む中、このような取り組みが更に広がっていくことを期待しています!

[参考資料]
1) 経済産業省, “排出量取引制度”
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ets.html

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